こちらの、グリルとフライパンでのほっけの焼き方を解説した記事では、折に触れて「炭火焼きが一番なんです」とお伝えしてきました。
私たち「かけはし北二条店」では、ほっけの炭火焼きをご提供しております。皮を焦がさないよう、じっくりと焼く。そうすることで、一匹まるごと、酒のつまみに出来るほど美味しく仕上がります。
目次
ほっけの炭火焼きの仕方
おすすめの炭
黒炭がおすすめです。黒炭は中央から放射状に割れています。火が点きやすく、火力もコントロールしやすいです。何より、煙や匂いがほとんどない点が優れています。
BBQ用木炭として売られているのはマングローブ炭です。安価ですが、燃焼時間が短く、煙や匂いが多いのが難点です。
また備長炭は、値段が高い分品質もよいですが、火が点くのに時間がかかります。
ですので、一番のおすすめは黒炭です。
炭の温度
炭火の温度に一番影響があるのは炭の量です。ほっけを焼くのに適しているのは中火(網の上に手をかざして6秒耐えられる温度)なので、積み上げず、底に敷く程度の炭の量がちょうどよいです。
また、炭の表面に白い灰がかかるまで待ちましょう。この状態を「熾き(おき)」といい、火力が十分にあり安定しています。
ほっけの焼き方
まずは身から焼いていきます。身がキツネ色になるまで3分ほど焼きます。
ひっくり返して皮を焼きます。焦げていないか注意しながら、皮がパリパリになるまで5分ほど焼きます。皮まで美味しいほっけの完成です!
片面は一度ずつだけ焼き、何度もひっくり返さないように注意しましょう。
ほっけの焼き方:上級編
上の写真のように、骨の周りは焦げやすくなっています。焦げ目なく綺麗に焼くためのポイントは、「身を焼くとき、骨には遠火をあてること」です。
ひっくり返したら、遠火をあてていた部分の皮に、強めの火をあてます。そうすることで、ほっけ全体が均等に焼き上がります。
火の調節が難しいので、上級の焼き方です。
ねえパパ、炭火ってなんでおいしいの?
ほっけの炭火焼きの仕方が分かったところで、少し余談です。
「炭火焼きは、ガス火で焼くよりおいしい」のはいったいなぜでしょうか?
BBQ中にお子さんがちらっと尋ねてくるかもしれません。びしっと答えられるとカッコイイですよね。
理由①:炭は、燃えても水蒸気がでないから。
炭火で焼いたものは皮や表面がパリっとします。
なぜなら、炭火焼きだと水蒸気がでないからです。
燃焼反応式
炭火 C+O₂→CO₂
ガスボンベ(プロパンガス) C₃H₈+5O₂→3CO₂+4H₂O
ご覧の通り、炭火は二酸化炭素しか発生しません。ガス火はそれに加えて水蒸気も発生するので、表面がしっとりとなります。
理由②:ガス火よりも早く表面を焼けるから。
ガス火の場合、火とホッケの間の空気を温め、その温められた空気がホッケを焼いています。
一方、炭火からは赤外線という光が多く出ています。赤外線は、空気の有無に関係なく、ホッケに直接届きます。ガス火よりも短時間で熱することができるのです。
表面がすばやく焼かれることで、うまみの流出を防ぎます。
まとめ
ホッケを炭で焼くポイント
- 黒炭を使う
- 中火(手をかざして6秒耐えられる温度)で焼く
- 身→皮の順番に焼く
- 身はキツネ色になるまで、皮はパリパリ(焦げないように)になるまで焼く
炭火焼きは、確かに手間がかかります。しかし、掛けたひと手間は、絶妙なスパイスに変わります。ベランダやBBQ場で、ぜひホッケの炭火焼きに挑戦してみてください!
「炭火焼き面倒だからやっぱりグリルで焼くわ」という方には、こちらの記事がおすすめです笑
プロ解説!北海道のほっけ種類・食べ方・焼き方 | 札幌駅居酒屋かけはし北二条店ブログ
私たちは、生産者さんのこだわりの想いを全国に広めるべく、通販も行っています。
25年間ウニが苦手だった店主が一口で惚れた塩水ウニや、5年と3ヶ月と24時間をかけたユリ根コロッケなど、海を越えてまでお届けしたい商品を揃えています。